基礎化粧品を選ぶ際によく目にする
- 医薬品
- 医薬部外品
- 化粧品
それぞれの違いを知った上で基礎化粧品を選べるようになると、大人ニキビやニキビ跡のない美肌に、より近づきやすくなります。
医薬品・医薬部外品・化粧品の違い
一口に化粧品といっても、実は5種類に分類できます。
まず大きく分けると
- 医薬品
- 医薬部外品
- 化粧品
と3つに分けることができます。
これらは
- 薬
- サプリメント
- 食品
に当てはめると違いが分かりやすいです。
医薬品とは
医薬品とは、病気の「治療」や「予防」を目的につくられたものです。
処方箋が必要となり、皮膚科などで処方される“薬”のことです。
許可制となっているがゆえに、全成分表示義務はありません。
医薬部外品とは
医薬部外品とは、病気の「予防」を目的につくられたものです。
厚生労働省が許可した効果・効能に有効な成分が「一定濃度」で配合されており、“サプリメント”のような位置づけとなります。
効果があると認められている成分が含まれているので、「ニキビを防ぐ」「日焼けによるシミ・ソバカスを防ぐ」など、表記でもその効果を謳うことができます。
ちなみに「薬用」も効果・効能を謳うことができるので、薬用=医薬部外品となります。
医薬部外品も、厚生労働省が効果・効能を認めた有効成分が含まれており、許可制となっているがゆえに、全成分表示義務はありません。
化粧品とは
一方、化粧品とは「美容」を目的につくられたものです。
ニキビ・美白・シミ・シワなど、それぞれの美容目的にあわせて配合されている成分は異なるので、栄養素が各々違う“食品”のような位置づけとなります。
なお化粧品に配合されている成分は厚生労働省からの許可制ではないですし、配合量も定められていないので、医薬部外品に認められているような効能・効果を表記することはできません。
その代わり、化粧品には全成分表示義務があります。
どれが一番いいの?
医薬品、医薬部外品、化粧品の違いをご紹介しましたが、それぞれ一長一短の部分があります。
一般的には医薬品や医薬部外品の方が有効性は高いですが、アレルギーがある人にとっては、全成分が表示されている化粧品の方が安心して使用できることもあります。
どの化粧品なら肌トラブルを招かず
どの化粧品なら効果を実感できるのか
化粧品に関しては全て私たち消費者の責任で見極めていく必要があるのです。
大人ニキビケアにおすすめなのは?
では医薬品・医薬部外品・化粧品の3種類の中で、大人ニキビをケアするにはどのタイプを選択すればいいのでしょうか?
答えは「タイミングによる」です。
ニキビ歴が浅い場合
大人ニキビが「できそう」「できかけ」という場合には、大人ニキビ用の医薬部外品が適しています。
大人ニキビが「できてしまったけど、まだ日はそんなに経っていない」という場合には、大人ニキビ用の医薬部外品あるいは皮膚科で医薬品を処方してもらうのが適しています。
ニキビ歴が長い場合
しかし大人ニキビが3年も4年も治らないという方には、医薬品や医薬部外品はおすすめしません。
なぜなら医薬品も医薬部外品も“薬”なので、“副作用”で少なからず肌にダメージを与えるからです。
熱を出した時のことを思い出してください。
風邪の初期症状がみられる時や熱が出た時には薬は効きますよね。
でも熱が下がった後や、風邪が治りかけの際にも薬を飲み続けますか?
それよりも滋養のある食べ物を食べますよね。
ニキビ肌も同じです。
大人ニキビが「できそう」「できかけ」「まだニキビ歴は浅い」。
このような場合には皮膚科で処方される医薬品や大人ニキビ用の医薬部外品が適しています。
しかし「3年以上ニキビを繰り返している」など、ニキビ歴が長い場合には、副作用のある“薬”の使用は一旦中止し、“滋養”のある化粧品で肌を健康にし、ニキビを繰り返さない肌作りをすることが重要です。
ここまでの内容を一旦まとめると以下の表のようになります。
医薬品 | 医薬部外品 | 化粧品 | |
---|---|---|---|
有効成分 | ○ | ○ | △ |
全成分表示義務 | × | × | ○ |
副作用 | ○ | △ | △ |
たとえ | 薬 | サプリ | 食品 |
ニキビ歴 | 浅い方に | 長い方に |
化粧品は3種類ある
前述のように、化粧品は許可制ではありませんし、配合量も定められていませんが、その代わりに全成分表示義務があります。
つまり各成分の働きを知ることで、よりニキビやニキビ跡の改善に最適な基礎化粧品を選びやすくなります。
では次は、化粧品に焦点を当ててもう少し掘り下げていきます。
実は化粧品は3種類に分けることができます。
-
- 化学化粧品
- 無添加化粧品
- オーガニックコスメ
化学化粧品と無添加化粧品
化学化粧品や無添加化粧品は、原材料が石油由来の7,000種類以上の化学合成成分から成り立っています。
そう!
極論を言えば、化学化粧品や無添加化粧品を使うということは、顔に石油や化学物質を塗っている状態なのです。
そのため化学化粧品は“加工食品”、無添加化粧品は“一般的な食品”のような位置づけとなります。
無添加化粧品というと、合成成分が全く入っていないかのような印象を受けませんか?
でも、実際はそうではありません。
厳密にいうと、無添加化粧品とは旧厚生省が指定したアレルギーの危険性のある102種類の化粧成分を抜いた製品を示します。
しかし、これら102種類以外にも肌トラブルを起こしやすい成分は多々ありますし、石油由来成分もあります。
オーガニックコスメとは
一方、オーガニックコスメとは、石油由来の原材料を一切使わずに、90%以上が植物成分、そのうち50%以上はオーガニック原料が使用されているものを指します。
特にオーガニックコスメ先進国であるヨーロッパでは、沢山のオーガニックコスメ認定団体があり、さらに細かな基準が設けられています。
有機栽培の植物が原料のオーガニックコスメは、まさに栄養がたっぷり詰まった“滋養のあるオーガニックフード食品”といえます。
ここまでの内容をまとめると、以下の表のようになります。
医薬品 | 医薬 部外品 |
化粧品 | |||
---|---|---|---|---|---|
化学 化粧品 |
無添加 化粧品 |
オーガニックコスメ | |||
成分 | 石油由来の7,000種類以上の化学合成成分 | 石油由来の原材料不使用、 90%以上が植物成分、 うち50%以上はオーガニック原料 |
|||
副作用 | ○ | △ | △ | △ | ほぼ× |
たとえ | 薬 | サプリ | 加工食品 | 一般的な食品 | 滋養のあるオーガニックフード |
ニキビ歴 | 浅い方に | 長い方に |
以上より、大人ニキビ歴が長いなら、基礎化粧品をオーガニックコスメに取り替え、ニキビができにくい健康的な肌づくりをすることが、結果的にはニキビを治すことに繋がっていきます。