「コラーゲン」「ヒアルロン酸」「角質」など、よく目や耳にする単語かと思いますが、これらが肌のどこに存在し、どんな働きをしているか説明できますか?
自分の肌の仕組みがどのようになっているのか知っておくと、化粧品がどの部分にどのように効くのか、なぜそのケアが必要なのかがわかってきます。
ぜひ家族や友人に肌の仕組みを説明できるビューティーアドバイザーを目指して、知識を整理していきましょう。
ちなみに表皮と真皮は分けて考えると覚えやすいです。
【表皮とは】肌の潤いを保ちつつ、バリアとなって外的刺激から肌を保護
皮膚のもっとも表面にある部分で、一番表面が角質層、一番深いところが基底層と呼ばれます。
基底層で表皮細胞が生み出され、その表皮細胞がだんだん上に押し上げられ、やがて死んだ細胞である角質細胞となり、アカとなって排出されるターンオーバーが繰り返されています。
角質層で肌が絶えず入れ替わることによって、健康的な潤い肌が保たれているわけです。
ちなみに肌の表皮で行われるターンオーバーのサイクルは、20代で約28日、40代になると約40日と、加齢に伴い肌の再生速度は遅くなってしまいます。
ターンオーバーの速度が遅くなることにより、死んだ細胞である角質細胞がたまっていき、大人ニキビができたり、ニキビが治りにくくなったり、シミが残ったりしてしまいます。
角質層
皮膚の一番外側にある部分で、厚さはわずか0.02mmほど。
角質細胞が何層にも重なってできていて、その層の中に約20~30%の水分が保たれています。
角質層はバリアのように体を覆い、外からの刺激が体内に入らないよう守ったり、体内から水分が蒸発しないようにしたりしてくれています。
表皮細胞
基底層で生み出され押し上げられていくもので、角化して角質細胞になる前の生きた細胞です。
摩擦などの外的刺激を神経に伝えたり、アレルギー反応を起こしたりと、「生きた臓器」として働いてくれています。
基底層
基底層では、基底膜を通して真皮にある血管から栄養や酸素を受け取り、細胞分裂によって新しい表皮細胞を生み出しています。
また基底層には、紫外線に反応してメラニンを作り出すメラノサイトがあります。
【真皮とは】表皮の下で肌の弾力を保つ「肌の土台」
表皮の下にある真皮の主成分はコラーゲンです。
コラーゲンはゴムのように弾力のある繊維状の成分で、真皮の中に網目状に存在し、それをエラスチンという別の繊維が支えています。
この構造によって、肌のぷるぷる弾力が保たれているわけです。
コラーゲン
「膠原(こうげん)繊維」をも呼ばれる繊維状の成分で、真皮の約70%を占めています。
肌のぷるぷる弾力と密接な関係があるコラーゲンは古くなると分解され、一方で新しく作られていきますが、加齢やストレスにより著しく減少したり変性したりすると肌の弾力が失われ、シワやたるみの原因となってしまいます。
エラスチン
「弾性繊維」ともいう真皮の約5%を占める成分で、コラーゲンと同様に、ゴムのように弾力のある繊維です。
ところどころでコラーゲンを繋ぎ止め、肌の弾力を保ってくれています。
ヒアルロン酸
ゼリー状の物質で、コラーゲンやエラスチンの間を埋め尽くしています。
すぐれた保湿力があるため、化粧水などによく配合されますが、ふつう化粧水が浸透するのは角質層までで、真皮のヒアルロン酸へ補給されるわけではありません。
線維芽細胞
コラーゲン、エラスチン、ヒアルロン酸を作り出す働きをしてくれています。
さあ、肌の仕組みを学んだ今、あなたはもう基礎化粧品がどの部分にどのように効くのか分かるビューティーアドバイザーに大変身しました♪
この知識を生かして、あとは実践行動に移すのみ。
大人ニキビケアに最適な基礎化粧品を選んで、一日でも早く対策を始めれば、その分ツルツル肌を取り戻す日も近くなります。