カラダやココロに優しそうな響きの「オーガニック」「自然派」「無添加」。
似ているようで大きく異なる3つの違いを知っていると、大人ニキビケアに最適な基礎化粧品やメイクアイテムも選びやすくなります。
オーガニック・自然派・無添加の違い
肌に優しいナチュラルなコスメというと「オーガニック」「自然派」「無添加」と3種類あります。
しかし無添加や自然派と謳っていながら、成分表を見てみると、「肌にとって危険な合成成分に、ほんの少し植物エキスを混ぜただけ」という化粧品が実はたくさん出回っています。
そこで本当に肌に優しい基礎化粧品やメイクアイテムを選べるよう、この記事ではこれらの違いについてお伝えしていきます。
無添加化粧品
無添加化粧品とは
無添加化粧品というと、合成成分が全く入っていないかのような印象を受けませんか?
でも、実はそうではありません。
厳密にいうと、無添加化粧品とは、旧厚生省が指定したアレルギーの危険性のある102種類の化粧成分を抜いた製品を指します。
しかし、これら102種類以外にも肌トラブルを起こしやすい合成成分は数多くあります。
つまり無添加化粧品=安心というわけではありません。
「指定されている102種類の化粧成分だけは抜いてありますよ」という化粧品なんです。
無添加化粧品の選び方
無添加化粧品を選ぶ際に大切なことは、「無添加=添加物が全く入っていないわけではない」ということを理解した上で、「何が無添加なのか」をしっかり確認することです。
そして「自分が避けたい成分や、過去にアレルギーや肌トラブルを起こしたことのある成分が入っていないか?」に気をつけて選ぶようにしてください。
自然派化粧品
自然派化粧品とは
自然派化粧品も、言葉だけではなく、成分表をしっかり見てチェックする必要があります。
なぜなら自然のエキスはほんの少しで、残りの成分は様々な化学物質という製品も多いからです。
「自然派化粧品」あるいは「ナチュラルコスメ」というのは、その名の通り、自然由来の天然成分を配合することにこだわった製品のことです。
植物、鉱物も含めて、自然界に存在するものを原料にすることをモットーに作られています。
ただ、自然派化粧品に関しては、明確な基準は定められていません。
そのため「5%が天然成分」で「残り95%がすべて化学物質」であったとしても、それは自然派化粧品と謳うことができます。
自然派化粧品の選び方
自然派化粧品はさらに次の2つに分けられます。
- 主成分には天然由来のものを使っているが、乳化剤や防腐剤などの添加物には化学物質を使っている
- 主成分も添加物も天然由来のものを使っている
そのため
「天然成分がどのくらいの割合で入っているのか?」
「成分のうち、何が天然で、何が化学物質なのか?」
を確認することが大切です。
化粧品の成分表には配合量が多いものから先に書かれていますので、入っていてほしい天然成分がなるべく最初の方に書いてあるものを選んでください。
オーガニックコスメ
オーガニックコスメとは
オーガニックとは有機という意味であり、オーガニックコスメとは原料となる植物の栽培方法にまでこだわったスキンケア製品です。
植物は種が落ちた場所で生きていかなければなりません。
乾燥の激しい砂漠や紫外線が降り注ぐ大地でも、花を咲かせ、子孫を残していけるのは、植物の自己治癒力が非常に高いからなのです。
オーガニックコスメには、こうした植物が持つ類をみない自己治癒力が凝縮されています。
そのため薬のように即効性はありませんが、使い続けるうちに、トラブルを寄せ付けない肌に変化していくのを実感できます。
またオーガニックコスメは、洗浄成分をはじめ、防腐剤や乳化剤も植物由来の原料を使用し、優しい処方になっています。
そのため0とは言えませんが、副作用がほとんどないため、ニキビの方でも安心して使いやすいです。
オーガニックコスメと称するには
オーガニックコスメと称するには、本来いくつかの厳しい基準をクリアする必要があります。
- 原料から製品の製造、出荷に至るまで出所をはっきりさせること(トレーサビリティ)
- 環境や種の保護など、持続可能性を追求したビジネスを行うこと(サスティナビリティ)
- できる限り無農薬有機農法で栽培した植物原料を用いること…など
しかし、日本ではまだオーガニックコスメに関する細かい認定基準がありません。
そのため、ほんの一部分だけでもオーガニック原料が配合されていれば、オーガニックコスメと冠しているものもあります。
オーガニックコスメ認定団体
一方、ヨーロッパ諸国では沢山のオーガニックコスメ認定団体があります。
有名なオーガニックコスメ認定団体
- ECOCERT(エコサート):フランス
- COSMEBIO(コスメビオ):フランス
- NA TRUE(ネイトゥルー):EU
- BDIH:ドイツ
- ACO:オーストラリア
- USDA:アメリカ
- SOIL ASSOCIATION:イギリス
認定基準は各団体によって多少差がありますが、これらの団体では最低でも以下のような基準が設けられています。
海外のオーガニックコスメ認定基準(一部抜粋)
- 90%以上が植物成分
- 上記の内50%以上はオーガニック原料
- 遺伝子組み換えの植物を使用しない
- 化学香料は使わない
オーガニックコスメの選び方
日本ではまだ細かい基準がないため、オーガニックコスメを選ぶ際は、こうした認定機関マークがついているものを選択するのがおすすめです。
またオーガニックコスメの場合、植物の栽培方法にまでこだわっている分、同じ原料でも、産地によって効果や香りに違いがあるのも特徴です。
こうした細かい部分にまでこだわってみるのも、楽しいと思います。
オーガニックコスメのメリット・デメリット
オーガニックコスメのメリット
オーガニックコスメを使うことにより、厳しい自然環境を生き抜いている植物の「自己治癒力」の恩恵を受けられるので、使い続けるうちに、ニキビを繰り返さない健康的な肌に変化していくのを実感できます。
また精油(エッセンシャルオイル)もオーガニックコスメならではの魅力です。
自然の花々の香り成分も含まれているので、オーガニックコスメを使うことで自然とアロマセラピーを得ることができ、ストレス軽減にも繋がります。
ストレスは大人ニキビの原因の一つなので、アロマセラピーでホルモンバランスを整えられるのも嬉しいポイントです。
オーガニックコスメのデメリット
デメリットとしては、薬のような即効性がないことです。
その代わり、オーガニックコスメは防腐剤や乳化剤も植物由来の原料を使用し、優しい処方となっていますので、ニキビ肌でも安心して使い続けられます。
以上、オーガニック、自然派、無添加の違いについてお伝えしました。
ぜひ基礎化粧品やメイクアップアイテム選びの参考にしてみて下さい。